月に平均10冊以上の本を読む筆者が「身軽に暮らしたい方」へのおすすめの本を紹介します。
本を読んだなかで、学んだことや「やってみたい!」と感じたことを、1つでも行動に移すことで、確実に自分の世界が広がっていきます。
こちらの本を読むことで得られることと、行動に移したい内容もあわせてご紹介します。
片づけについての小さな本
あなたの住まいと人生を整理整頓する方法
著者 ベス・ぺン
発行日 2021年5月25日
こんな方におすすめ!
・部屋がごちゃごちゃしていて疲れる
・いつでも読める小さめの本で片づけを学びたい
・自分の時間を有効的に使いたい
どんな内容がかいてある?
整理整頓の専門家であるベス・ぺンさんが、より多くの時間と空間と喜びを得られるような片づけ方を7つの章に分けて紹介しています。
- 「散らかっている」とは?
- 片づけという行為
- 片付いた空間を維持する方法
- 境界線を設定する
- 時間はどこへ消えてしまうのか?
- 目的を定める
- 新しい考え方を取り入れる
「片づいた状態とはなにか」という目指すべきゴールをイメージするところから始まり、読者の気持ちに寄り添いながら具体的な方法を提案しています。
行動や思考の真理をつく内容も多く、「だから〇〇した方がいいんだ!」と納得感を持ちながら読むことができます。
「一緒に考えてみましょう!」「やってみましょう!」というアクティビティのページも多く、実際に行動しながら自分の暮らしに落とし込むことができるところが魅力です。
また、絵がたくさんあるのでイメージしやすく、100ページほどの本なので「活字が苦手‥」という方にも読みやすく、おすすめです。
この本を読むことで分かること
1つ1つのものごとに基準があると片づきやすい
英語の辞書を見ると「clutter(散らかった状態)」という単語は、「混乱した、または秩序のない状態やもののこと」と定義されています。
引用元:P18「片付いている」の反対
反対に「片付いている」とは、「1つ1つのものごとにきちんと秩序がある(ルールが決まっている)状態」と言えると感じました。
- 決まった場所にものの置き場所を作る
- ものを増やす時に基準を決めておく
- もし必要ないと分かったときの手放し方を決めておく
居場所をなくしたものたちがあちらこちらに散らばり、溢れかえってしまうかも。
なんとなくで手に入れた統一感のないものたちに囲まれた暮らしになってしまうかも。
「まあいっか!」でものが増えて手に負えなくなってしまうかも。
全てのものごとの基準を決めることは大変ですが、ある程度 基準やルールを決めることで暮らしに秩序が生まれ、「片付いている」状態に近づいていきます。
暮らしがうまく回っていない、もやもやすることが多いと感じる場合は、もしかしたら無秩序にものや情報が入ってくる状態になっているかもしれません。
「これは本当に自分にとって必要!」と思えることだけを取り入れるようにして、無秩序に入ってくるものや情報を取捨選択していけると、暮らしも心もすっきりした状態に近付けます。
散らかった部屋で暮らすデメリット
散らかった家で暮らしている人は、夜になるとストレスホルモンであるコルチゾール値が高くなります。ごちゃごちゃとして片づいていない環境は、うつ病になる確率を高める要因となります。
引用元:P19 散らかった状態の背後にある科学
散らかった環境は、うつのリスクを高めるだけではなく次のような心的影響も与えることが分かっています。
- 脳内で情報を処理するのが遅くなる
- いらいらしやすくなる
- 記憶力が下がる
- 免疫力が下がって風邪をひきやすくなる
- 寝つきが悪くなる
- 新しいことに挑戦する意欲が減る
たしかに、ものが多かったり色身が強かったり‥視界に入ってくる情報が多くなるほど、気持ちが焦りやすく、集中できないことを感じていました。
その時、実際に脳内ではストレスホルモンが生成されていることを知り、視覚的な環境と気持ちは繋がっていることを実感しました。
健康や精神面への影響もあることが分かったので、なるべくすっきりした空間で過ごせるように整えていきたいと思いました。
この本を読んで行動に移したいと思った内容
自分が何気なく過ごしている時間を見直す
日々の生活を注意深く観察すれば、時間の使い方が自分の価値観に沿っているかどうかを知る手がかりをつかめます。
引用元:P68 時間を追跡する
「1日の中でどんな行動に時間を使っているか可視化してみよう」というアクティビティがありました。こんな方法が紹介されています。
準備物:
PC・紙・ホワイトボード等、記録しやすい媒体なら何を選んでもOK
方法:
3日ほど、1日の中でやっていることを書き出すだけ!
追跡のコツ:
・なにかをしたら記録する
・起きた瞬間からベッドに横になるまで続ける
・時間を奪われた、無駄と感じたときは印をつけておく
・1つの物事に対して、かかる時間を多め・少なめに見積もっていないか確認してみる
・最も時間を奪われた、無駄と感じるものを特定してみる
・充実感を感じることに時間を使えているか確認してみる
書くことで心のデトックスをする
持ち物を減らすのはいいことだとわかっていても、実際には罪悪感、悲しさ、後悔といった感情がたびたび顔を出すかもしれません。
そうした扱いづらい感情を乗り越えるために日記をつけてみましょう。引用元:P36 書くことで癒される
心理学用語で、自分の感情を文法や言葉の意味など気にせず、好きに書き出すことを「エクスプレッシブ・ライティング(筆記開示法)」と言います。
感情を吐き出すことで、自分の気持ちを整理しやすくなって精神状態が良くなったり、免疫力を高める効果があるとのこと。
ものの片づけ以外にも、日常の中で感じたことや不思議に思ったことを好きに書くことで、新しい発見やアイデアに繋がります。
朝のまだ覚醒しきっていない時に自分の思いを綴る「モーニングノート」は、覚醒していない頭で思いついたことを書くことになるので、建前や見栄を張りにくく、無意識下で本当にやりたいことが出てきやすいそうです。
準備物:使わなくなったメモ帳(家計簿で使っていた紙を再利用!!)
→キャンパスやリングノートなど、好きなものでOK
書き方:思いつくことをただひたすらに書く
・夢の内容(深層心理に近づく気がする)
・今日やりたいこと
・昨日できたこと
・感じたこと、素直な気持ち
・自然に思いを馳せる などなど
やってみて感じたメリット:
・別に見返さなくていい&誰にも見せないので、好きなことを書ける
・気持ちの整理ができる
・朝活できた日は気持ちいい!
やってみて感じた課題と改善策:
・平日はギリギリまで寝ていたいので書く時間を確保できない
→日記形式でその日の夜に書くことにしてみる
・時間に追われながら書くと、見栄や周りの目を気にした内容になる
→ゆっくり書ける時間、環境で書くようにしてみる
いいかも!と思ったことはなんでもやってみるようにしています。
その中で、気づいたら続いてるなぁということは自分にピタッと合っているということ。
そんなピタッにたくさん出会える暮らしに憧れています。
今回は、書籍「片づけについての小さな本」のご紹介でした。
翻訳した本ということもあり、たまに「??」と首を傾げてしまう日本語訳もありますが、それもまた味があって見ていて和やかな気持ちになります。
片づけとは一体なんなのか
身軽な暮らしを追求する中で考えてきた疑問に答えてくれる、やさしい先生のような一冊でした。
私はどちらかというと事前にちゃんと決まっていることに安心するタイプなので、秩序の取れている状態や環境は安心感につながると思いました。
自分でコントロールできる範囲が広がると、周りのことを考える余裕も持てそうだと感じました。
書籍の内容が気になっていた方の、少しでも参考になる内容があればとても嬉しいです。