本当は早く帰りたいのに無理して引き受けた残業、友だちとの繋がりがなくなるのが不安で遊びの予定を詰め込んで疲れる週末‥「本当はしたくない」と感じることは、たくさんありますよね。
実は、やりたくないことを実際にやめてみると、精神的にも身体的にも得られるメリットがたくさんあります。
今回は「やらないことリストを決めることで得られる効果4選&実際のリスト作成方法」をご紹介します。
こんな方におすすめ
・やることが多すぎて自分の時間が足りない
・周りに合わせてしまう自分がいやになる
・もっとやりたいことに集中したい
やらないことリストとは?
やらないことリストとは、「やらなくてもいいこと、やめたいことをリストにして、明確化したもの」です。
やらないことリストは「失敗したことを考えすぎない」「お菓子を食べない」といったように引き算のリストと言えます。
逆に、やりたいことリストは「自分のお店を作りたい!」「沖縄に旅行にいきたい!」といったように足し算のリストと言えます。
やらないことリストは「~しない」という表現なので、一見ネガティブに感じる方も多いかもしれませんが、実はやらないことを決めるだけで「自分を前よりも好きになること」「やりたいこと」ができるようになっていくのです。
実際にやらないことリストを作って実感することができた「具体的な5つの効果」をご紹介します。
やらないことを決めると得られる効果
自分軸が見つかる
自分の心と向き合い、気持ちの整理をしていくことで、本当に好きなものや やりたいことに気付くことができます。
例えば「早起きが苦手だからやりたくない」と決めたとき、もしかしたら周りの人に「それは根性がないからだ」と言われるかもしれません。(あなたに関係ないでしょ!と心の中で言い返しましょう!)
でも、なぜやりたくないのかという理由を掘り下げていくと、「最低8時間は眠らないと体調が悪くなってしまうから」「今の仕事があっていなくて、早起きしてまで行きたくないから」など本当の理由が出てきたりします。
そうして自分と向き合うことで「自分なりの理由」が確立され、自分軸が増えていきます。もし誰かになにか言われても、自分なりの言葉で説明できたら、相手は自分の気持ちを理解してくれるようになるかもしれません。
また、なんとなくぼんやりしていた「やりたくないこと」を明確化することで、早起きをしたくないのではなく「体調が悪くならないように睡眠時間をしっかり確保した生活がしたい」「合う仕事を見つけて生き生き働きたい」など、本当にやりたいことに気付くきっかけにもなります。
自己肯定感が高まる
前よりも自分のことを認められるようになるので、自分を好きになれる。
例えば、社会人としていつでも笑顔で元気に働くべきという常識を持っているとします。そうすると、風邪気味の日も、仕事で大きなミスをしたときも、大切な家族が入院したときも「笑顔で元気」にいなくてはいけません。
調子が良い時を基準に常識を捉えると、調子が悪くできなかった時に「こうあるべきなのに、自分はできない‥」とネガティブになってしまう確率が高まります。
常識と思っていたことに対して「本当にそうかな?」「一体だれが決めたことなんだろう?」と考えてみると、実は自分の思い込みだった!ということも多くあります。
やらないことリストには「~するべき」という自分の中の常識をフラットにして、ありのままの自分でいいと思える自己肯定感を高めてくれる効果があります。
時間が生まれる
あえて「やらない」ことで、必然的に時間が生まれる。
やらないこと = その物事について脳のリソースや時間を使わないこと。
やめると決めるだけで、今まで感じていた「本当はやりたくないけど‥」というモヤモヤを感じる時間を手放すことができます。
「周りの友人に合わせてブランドバックくらい持ってなきゃ‥」と思っている場合には、「見栄を張らなきゃいけない人とはなるべく関わらない」と決めれば、自分の気持ちも晴れやかですし、お金も時間も自分にとって価値のあることに使えるようになります。
勇気を出してやめると決めて、自分の価値観を大切にして行動に移していると、似た価値観の方と出会えることチャンスも多くなります。
視覚化することで目標を達成しやすくなる
1979年から10年間かけて、ハーバード大学で調査が行われました。
調査開始の1979年、同大のある教授が学生たちに目標を持っているかどうか質問すると、「目標を持っていてそれを紙に書いている」学生は全体のたった3%だった。
そして10年後、元学生たちについて再び調査したところ、目標を紙に書いていた3%の人たちの平均年収は、残りの97%のなんと約10倍だったのです。
視覚化された目標をいつでも確認できるようにすることで、目標を意識して過ごすことになります。
そうすることで、多くの情報の中から自分に必要な情報を無意識に選択できるようになります(カクテルパーティ効果)。結果的に、達成に必要な情報をキャッチする機会が多くなり、目標達成に近づけるようになるのです。
「価値を感じないものにはお金を使わない」と決めて見える場所に置いておくだけで、無意識に「安くてもおいしい節約料理」「自分の価値観を知る方法」などの情報がキャッチできるようになっていき、最終的に「自分が本当に価値を感じること」にお金が使えるようになっていきます。
やらないことリストを作ることで「これをやらないために、どんな方法があるかな?」と新しい発見や暮らしのアップデートに繋がっていきます。
やりたくないことを続けるとどうなる?
やりたくないと心で感じているのに、無理してその行動を続けていくと心と体がちぐはぐな状態になってストレスが蓄積されていきます。1つ1つは小さなストレスでも、積み重なると心のエネルギーが枯渇していき、やりたいことにエネルギーが使えない状態になってしまいます。
また、やりたくないことを続けていくと、ストレスから自律神経の乱れにも繋がり、精神的にも肉体的にもつらい状況になる可能性が高いです。
頑張ることは素敵ですが、「無理して」頑張ることは、むしろ逆効果。
「やらないことリスト」で、自分が心地よく感じることを見つけていきましょう!
やらないことリストの作り方
やらなくていいことを見つける
モヤモヤ、イライラなどネガティブに感じることから見つける
→「本当は〇〇したくないけど‥」がつくこと
・突然誘われることが多くて、お金の無駄と感じてしまう飲み会
→無理して相手に合わせるのをやめる
・仕事だからと選んだテンションが上がらない地味めの服
→周りの目を気にしすぎるのをやめる
楽しい、癒されるなどポジティブに感じることから見つける
→やっていると夢中になれる、自分らしさを感じること
・絵を描いていると時間が経つのを忘れる
→絵を描く時間が増えるように、〇〇の家事をやめてみる
・自然の中にいると落ち着く
→落ち着く時間が増えるように、残業はなるべくしない
それをやめることで、どんないい変化があるか言語化する
「○○ができるかも!」とわくわくする内容も想像できると、やめることで得られるメリットを感じやすくなります。
例えば先ほど出てきたことをやめてみると、こんないい変化があります。
・無理して相手に合わせるのをやめる
<こんないいことがある!>
・時間やお金の節約になる
・気持ちが軽くなる
・自分の素を出すことで本当の友だちができるかも!
・残業はなるべくしない
<こんないいことがある!>
・時間と気持ちに余裕が生まれる
・やってみたかったことに挑戦できる
・就業時間内に効率的に終わらせられたら、評価もあがるかも!
定期的に見直す
リストの内容や行動を定期的に見直し、改善していくことで、今まで以上に時間が生まれたり、自分の「やりたいこと」が明確化されていきます。
- 実際にやめてみて、どんな変化があったか
- 自分の気持ちにあっているか(自分以外の価値観を基準にしていないか)
- なかなかやめられない場合は「それをやる時間」を減らしてみることはできるか
「やめてよかったなぁ」「やめたことで逆に負担が増えているなぁ」など、自分の心と向き合う時間を作っていけると、やらないことリストがより効果的になります。
やらないことリストの実例
メリットは分かったけれど、どんな風に作ればいいのかな?
そう感じる方も多いと思いますので、今回は私が実際に使っているリストを一例としてご紹介します。
「なぜやめることにしたか」を言語化し、さらに「やめたらどんないいことが起こるか」掘り下げていくと、説得力がある内容になりやすく、おすすめです。
遅く寝ない
<なぜやらないことに決めたの?>
・遅くまで起きていると翌日の体調に影響が出てしまうため
<やめると、こんないいことがある!>
・体調がよくなり、身体的にも精神的にも元気に過ごせる
・思考が整理されることで、アイデアが浮かびやすくなる
頑張りすぎない
<なぜやらないことに決めたの?>
・疲れていても無理して頑張り続けると、好きだったことが好きじゃなくなったり、無気力になることが多いため
<やめると、こんないいことがある!>
・やりたいことを長く続けられるようになる
・自分の感じる気持ちを大切にできる
気にしすぎない
<なぜやらないことに決めたの?>
・思い込みでがんじがらめになって、相手の望む姿になろうとしてしまうため
<やめると、こんないいことがある!>
・自分と相手の感情の境界線に気付けるようになる
・自分の価値観を大切にできるようになる
・本当に大切にしたい存在に気付けるようになる
あえてネガティブにならない
<なぜやらないことに決めたの?>
・思い出さなければ、体験した出来事は記憶から消えていくようになるため(なので、あえて思い出すことはやめる!)
<やめると、こんないいことがある!>
・思考のくせに気付くことができる
・今あるものに感謝できるようになる
言葉に縛られすぎない
<なぜやらないことに決めたの?>
・宣言したことが達成できないと後ろ向きになることが多かったため
<やめると、こんないいことがある!>
・考えが固定化されず、自由に考えを広げることができる
・「できたらいいな」のわくわくを継続できる
・できなくても心穏やかに過ごせる
1人外食をしない
<なぜやらないことに決めたの?>
・なんとなく食べた1人外食は後悔することが多いため
<やめると、こんないいことがある!>
・節約になる
・時間を意識して行動できる
・友だちやパートナーとの食事がより特別になる
さいごに
今回は「やらないことリストを決めることで得られる効果4選&実際のリスト作成方法」をご紹介しました。
- 自分軸が見つかる
- 自己肯定感が高まる
- 時間が生まれる
- 視覚化することで目標を達成しやすくなる
リストを作ることで、「そういえば、これをやめた方が良かったんだった!」と気付くことができ、悩んだ時の行動の指針にもなります。
自分なりの行動基準が少しでも決まっていると、気持ちの立て直しもしやすくなります!興味がある方はぜひ「やらないことリスト」を作ってみてくださいね。
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